トミックス油圧プレス

はじめに

トミックスジャパン株式会社は、「TOMYXブランド」創設のために設立した会社です。
プレスの製作は従来通りNPaシステムで粉砕機の製作は三庄インダストリーで行いますが、従来品には無かった特徴や機能デザイン性を重視し、2社をコラボして高品質&低価格エモーショナルにお届けする企業です。
きっと、皆様方のラボでまた工場で「キラリと 光る一品」として付加価値を生み出してくれるものと思います。
力の単位のNはニュートン、Paはパスカルで共に油圧を取り扱う際には必要不可欠な概念であり、力と圧力の単位でもあります。

 

●1tonf/cm2=98MPa(メガパスカル)・・・圧力(単位面積当たりの荷重)

●1tonf=9.8kN(キロニュートン)・・・総荷重(全体出力)

 

 

油圧の基本概念

油圧シリンダー及びその装置の最大の長所は、小型の装置で大きな力を発生することが できることです。
この意味を考える時に必要なのが、パスカルの原理でありこれさえ理解 できれば、ほとんどの油圧概念を理解できるといっても過言ではないと言うくらいの基本原理です。

 

パスカルの原理

  1. 圧力は流体(作動オイル)が接している面に直角に作用する。
  2. 静止している流体中の圧力は、あらゆる方向に対して等しく作用する。
  3. 密閉した容器内の流体の一部に圧力Δpを加えた時、その容器内のあらゆる点の圧力は一様にΔpだけ上昇する。

 

 

実務で知る粉末成形用油圧プレスの基本

セラミックスの代表的なアルミナをφ20mm×10tmmの円板状成形体を得る方法 を解説します。

 

 ●金型ダイス:φ20mm・・・受圧面積:3.14cm2

 ●圧力;1tonf/cm2 にてプレスで圧縮成形

 

この時のプレスの総荷重は、3.14㎠×1tonf/㎠=3.14tonf ではこの時の油圧プレスの油圧シリンダーの受圧径がφ4cmの時、油圧ポンプの吐出圧力G(ゲージ圧)はいくらになるでしょうか?

 

 

シリンダーの受圧面積は、4/2×4/2×3.14=12.56cm2  アルミナを成形するときに、ダイスの上パンチに掛けた荷重が3.14tonfであるから

 

   3.14tonf=12.56cm2×G
   ∴G=3.14tonf/12.56cm2
     =0.25tonf/cm2
     つまり250kgf/cm2

 

よって、荷重換算をしていない他社の汎用プレスでは、油圧ゲージで250kgf/cm2まで加圧すれば良いと言うことになるのです。

*しかし実際には、トミックプレスはすべて出力荷重換算をしている荷重計を 標準装備しているので、単純に油圧ゲージを3.14tonfまで押せば良いだけで 非常に簡単に操作できるようになっています。つまり3.08kNまでデジタルで確認しながら加圧するだけ良いのです。

 

 

粉末成形の基本概念

 

粉末圧縮成形とは・・・?

医薬製剤、食品、セラミックス、粉末金属等、様々な分野で粉末成形品として 利用され、プレスと言う物で成形加工されています。
その形状・大きさは多岐に渡りますが、要するにダイス金型の中に入れた粉末を大きな力で圧縮して得られる錠剤です。
もう少し学術的に言うと、数ミクロン~数十ミクロンに粉砕・整粒(造粒)された粉末を所定の金型形状にプレス加工して必要な圧縮密度を得た成形体です。